医師がすすめるストレスマネージメント法5選
仕事、人間関係、お金のこと・・・ストレスって絶えないね
ストレスフルな仕事をしている医師のストレスマネージメントを教えます!
人は誰しも大なり小なりストレスを抱えて生きていくものですね。医師という職業は常に命と隣り合わせであり、緊急の治療で残業、目の前で患者さんの急変などあった日にはストレスマックスです。そんな私が心がけるストレスマネージメント法をお伝えします。
結論
- マインドフルネス
- 深呼吸
- 適度な運動
- 与えられた仕事はすぐやる
- しんどい時は人に頼る、そのために自分も普段から手伝える事をする
1. マインドフルネス
マインドフルネスは、ストレスや不安を軽減するための効果的な手法です。おそらく色々な方法があると思いますが、私のやり方をご紹介すると、姿勢はどんな姿勢でもリラックスしていればOKで、ゆったり呼吸しながら「今この瞬間」に集中します。
呼吸の数を数える、1点を見つめるなどしてできるだけ無になろうと心がけますが、時折「今日は苦手な仕事があるな」「上手くいかなかったらどうしよう」などストレスを抱えてしまうような考えが浮かんできても、あ、私は今心配なんだ、とありのままを受け止めて、深く考えずにまた呼吸に戻ります。
不安が強ければ強いほど、色んな考えが浮かんできてしまいますが、それは悪いことではありません。自分は不安なんだな、心配しているんだな、とただ受け止めることが大事です。視野が狭いと物事の解決法が狭まってしまいますが、そのように自分で自分の心のあり方を客観的に捉えられるようになることで、自分を俯瞰して見られるようになり、視野がどんどん広がっていきます。リラックス効果だけでなくそのような感覚を鍛えられる事も、マインドフルネスの長所です。
2. 深呼吸
構えてマインドフルネスをするのは面倒、という方には深呼吸だけでも効果があります。通勤中でも仕事中でも、ゆっくり深呼吸を10回ほど繰り返してみてください。別に会議中でも、スマホを見ながらでも、ぼーっとしながらでも良いと思います。深呼吸は、リラックス時に働く副交感神経を活性化し、血圧や脈を少し減少させます。心配事だけでなく、怒りなどで興奮状態になっている時、有効です。
3. 適度な運動
運動はストレスを軽減し、心身の健康を保つために有効です。ストレスいっぱいだけど運動習慣が無い方には、1番お勧めしたい方法です。運動は疲れる、そんな時間があったら横になりたいと思うかもしれませんが、一度、二度と繰り返すうちに頭はスッキリして気持ちも軽やかになるのを感じられるはずです。毎日頑張らなくてもいい、1週間に5分のストレッチでもいいのでまず始めてみましょう!
4. 与えられた仕事はすぐやる
毎日お仕事お疲れ様です。仕事中、メールの返信、書類の作成、会議、上司への報告‥と幾つものタスクが降りかかってきますよね。そもそも人間の脳はあれやこれやと複数の仕事を同時に進行させるマルチタスクには向いていないと言われています。
ですが私たち現代人の多くは、一種類の事だけやる、というのはなかなか難しいですよね。そこで私が心がけているのは、複数の仕事を1個ずつのシングルタスクとして一点集中で終わらせていく事です。
例えば患者さん10人の回診はまとまった時間をとっていっぺんに終わらせて、その後カルテをまとめて記載します。これで1個のタスク終了。内視鏡の検査も出来る限り時間を固めてもらい、検査だけに集中できる様にします。合間に患者さんやご家族への病状説明、病棟からの患者さんの報告や問い合わせも受けますがそれも一つ一つ後回しにしてしまわず、引き受けたらその場で済ませます。
いくつもの終わっていない業務を抱えて時間が過ぎていくと、すごくストレスに感じませんか?私は上記の様に心がける様になってから、仕事のスピードも上がり、ストレスも少なくなりました。終わって無いな、と漠然と不安を抱える時間を、全てのシングルタスクに注力する時間に変えてみましょう。
5. しんどい時は人に頼る、そのために自分も普段から手伝える事をする
人に頼るのは1番難しい事かもしれませんが、できれば非常に心強いと思います。
頼ってばかりいては、あいつは仕事をしない奴だと嫌われるのでは無いかと思いますよね。私もそう思います。普段から努力する姿勢がなければ、周囲の人も助けてあげたいとは思わないでしょう。
周囲に頼るために1番重要なのは、どんな人間が周囲にいて、助けてくれそうな人が誰で、その人とどういう関係性を築くか、ということではありません。
大事なのは、常に自分の仕事はある程度完遂出来ていて、自分に余裕があればいつでも誰かを助ける準備が出来ている、という姿勢です。自ら他人に手を差し伸べる姿勢を持つ人だけが周囲から快く助けてもらえるものだと私は考えています。
だからと言って人の仕事を残業してまで手伝ったりしなければならないのかというと、そこは個人の塩梅ですが自分に無理のない範囲で良いと思います。残業せずとも力になれる事もあると思いますし、「何かお手伝いしましょうか?」と意思表示するだけでも相手の印象はかなり変わるはずです。
誰しもしんどい時はあります。「お互い様」という日本語が私は結構好きで、この姿勢こそが対等で健全な人間関係を築き、ストレスの少ない環境を産むと考えています。